カテゴリ 歴史・伝記
日本メディアと芥川龍之介の中国体験
[著者] | 宋武全 | |||
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[定価] | ¥4,800 (税抜) | [発売日] | 2021年10月26日 | |
[ISBN] | 978-4-907051-69-3 | [Cコード] | C1090 | |
[ページ数] | 208ページ | [判型] | A5判 並製 |
内容紹介
芥川龍之介の中国紀行文『支那游記』研究に新たな視点を提供する。 『支那游記』における芥川の〈中国〉体験と彼の中国認識の位置づけについて新たな視座から考察し、その上で芥川の〈中国〉体験に映じ出される自国〈日本〉を提示する画期論考。中日の近代という歴史背景に浮かび上がる文学とメディアとの関係をより一層明らかされる。
目次
序文(一)
序文(二)
序章 芥川龍之介の中国体験に関する先行研究と本書の着眼点
第一章 「上海游記」に見られる日本へのまなざし
――『大阪毎日新聞』の対中国言説のスタンスとの関わり――
第二章 「江南游記」に見られる日本へのまなざし
――大阪毎日新聞社の要請との関わり――
第三章 「長江」に見られる日本へのまなざし
――関東大震災に繫がる『女性』の編集方針との関わり――
第四章 「北京日記抄」に見られる日本へのまなざし
――中国の社会運動に対する『改造』のスタンスとの関わり――
第五章 『支那游記』に見られる日本へのまなざし
――改造社の読者意識との関わり――
参考文献
芥川龍之介年譜
あとがき
著者/監修者/翻訳者紹介
宋武全(そうぶぜん)
1981 年10 月中国黒龍江省生まれ。2013 年4 月文部科学省国費奨学生として岡山大学大学院博士後期課程に入学。2017 年3 月岡山大学大学院社会文化科学研究科より博士号(文学)取得。現在、中国湖州師範学院(大学)外国語学院准教授、復旦大学外文学院ポストドクター。
専門は日本近現代文学、中日比較文学。主な論文に「北京日記抄」に見られる〈中国〉表象――書簡、メモ類に示された北京の印象との差異から――」、「芥川龍之介「北京日記抄」と改造社」、「芥川龍之介の北京観劇について」、「在中日本人と芥川龍之介の上海訪問」等がある。競争的資金等の研究課題に中国「教育部人文社会科学研究青年基金項目」、「中国博士後科学基金面上項目」、「浙江省高校重大人文社科攻関計劃項目」等がある。