カテゴリ 生物
飼育下パンダの野生復帰
[著者] | 張和民 ほか | |||
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[翻訳] | 岩谷季久子 | |||
[定価] | ¥4,800 (税抜) | [発売日] | 2023年10月29日 | |
[ISBN] | 978-4-907051-89-1 | [Cコード] | 1072 | |
[ページ数] | 160ページ | [判型] | A5 |
内容紹介
パンダの野生復帰のすべてがここに! 長年、野生復帰に携わる「パンダの父」と中国ジャイアントパンダ保護研究センターの壮絶な軌跡。野生復帰は絶滅の危機を救うのか?
目次
序文
まえがき
第一章 野生順化訓練と野生復帰研究の背景
第1 節 野生復帰研究の歴史と現状
第2 節 野生パンダ個体群およびその生息地の現状
第3 節 飼育下パンダ個体群の発展と現状
第4 節 野外で保護されたパンダの野生復帰を振り返って
第5 節 飼育下パンダの野生復帰要件
第二章 ジャイアントパンダの生物学的特徴
第1 節 進化の歴史
第2 節 生息地選択と生息地利用
第3 節 行動生態と種間競争
第4 節 繁殖生態学と分子生態学
第三章 野生順化訓練の環境と技術
第1 節 訓練エリアの自然地理環境
第2 節 訓練エリア
第3 節 訓練の技術とアプローチ
第4 節 データ収集と処理
第四章 亜成体野生順化訓練と母獣同伴野生順化訓練
第1 節 野生順化訓練の段階
第2 節 野生順化訓練の方法と対象
第3 節 野生順化訓練の実例
第五章 野生順化訓練における飼育管理
第1 節 飼料の組成
第2 節 栄養補給
第3 節 段階別日常管理
第4 節 幼獣の捕獲と首輪の装着
第六章 野生順化訓練下の幼獣の行動発達
第1 節 エソグラムとパラメータの定義
第2 節 野生順化訓練下の幼獣の行動発達(「淘淘」のケース)
第3 節 幼獣の行動と媒介物利用の時間配分
第4 節 行動発達段階の区分と重要期
第5 節 訓練下と飼育下の幼獣における行動発達の比較
第6 節 幼獣の行動リズムと時間配分
第七章 マイクロハビタットの利用
第八章 野生順化訓練期間における疾病予防と観察
第九章 野生復帰に関する遺伝学的分析
第1 節 飼育下個体群の遺伝子量
第2 節 野生復帰の遺伝的原則
第3 節 野生復帰実施のための遺伝学的提言
第十章 野生順化訓練選抜評価体系
第1 節 野生順化訓練する個体の選別体系
第2 節 野生順化訓練の効果評価指標
第十一章 野生復帰のための生息地選定
第1 節 放獣に適した生息地選びに考慮すべき基本条件
第2 節 放獣候補地調査の内容と方法
第3 節 放獣候補地選びの科学的評価
第十二章 野生復帰モニタリングと研究
第1 節 研究内容と方法
第2 節 安全モニタリング
第3 節 飼育下パンダの野生復帰実践
主な参考文献
著者/監修者/翻訳者紹介
著者略歴
張和民(ちょう わみん)
1983 年四川大学卒業、1989 年アイダホ大学野生動物および自然保護区管理学科修士課程修了。臥龍国家級自然保護区管理局前局長、前四川省汶川臥龍特別行政区長兼中国ジャイアントパンダ保護研究センター所長。「パンダの父」の異名でも知られ、主にパンダの飼育、繁殖、野生保護について研究、数々の賞を受賞。
訳者略歴
岩谷季久子(いわや きくこ)
翻訳家。中国南開大学留学、中国語講師等を経て現在に至る。徹底した調査に基づく丁寧な翻訳に定評があり、主な訳書に『ジェームス· リーの予言』(東洋出版)、『あかちゃんパンダ』『とおくまで』(樹立社)、『本場に学ぶ中国茶』『人民元II 進む国際化戦略』『中国教育史古代篇』『図説国子監』『青蒿とアルテミシニン系薬剤』『野生パンダ科学的探究』『北京の長城』『中国古典庭園:園冶図解』(科学出版社東京)、共訳書に『郎世寧全集』(科学出版社東京、国書刊行会)、『王羲之王獻之書法全集』(科学出版社東京、ゆまに書房)、監訳に『中国運河史伝』(科学出版社東京)など。