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カテゴリ 政治・経済 

民主を進める中国

民主を進める中国

[著者] 著 者 房寧 
[翻訳] 監訳 佐々木智弘 翻 訳 岡本恵子
[定価] ¥4,800 (税抜) [発売日] 2016年09月20日
[ISBN] 978-4-907051-14-3 [Cコード] 0033
[ページ数] 261ページ [判型] A5版

内容紹介

本書は、中国政府直属のシンクタンクである中国社会科学院に属する政治学研究所の所長である房寧氏が、中国の政治制度の発展をまとめたものである。 本書の特徴は次の2点にあるといえる。ひとつは中国の政治制度が長い歴史を経て現在に至っているという連続性を強調している点である。もうひとつは中国の政治制度を欧米やアジアの政治制度と比較し、その相対化を試みている点である。 本書がこうした特徴を持つのには房氏の2つの立場が関係している。ひとつは歴史や国際比較を用いて多角的に分析しようという政治学者としての立場である。もうひとつは現在の政治体制を維持していくための政策を立案すること、それを正当化するための理論を構築することを役割とする中国社会科学院政治学研究所の所長としての立場である。この2つの立場のうち後者がより大きく関係していると思われる。 現在の中国の政治体制が「中国共産党による一党支配体制」であるという見方に多くの読者は異論がないだろう。しかし、房氏は本書の随所で「中国共産党の指導の下での多党協力制」であるという。これは中国共産党が8つの民主党派と協力している政治体制であるということを強調することで、「中国共産党による一党支配体制」との見方を否定するものである。それは房氏独自の見方ではない。中国共産党の公式見解である。 中国独自の体制のなかで、中国なりに構築しつつある民主とは?

 目次 

序 論  中国の経験から出発する
第1章  現代中国における民主政治の歩み
第2章  権利の保障と権力の集中のバランス
第3章  協商民主という考え方
第4章  権利意識の高まりとその制度的保証
第5章  政治制度改革の現状
第6章  各国における民主政治の比較
第7章  民主政治の実現へ向けた政策と展望
結 語  中国なりの民主を語っていくために

著者/監修者/翻訳者紹介

著者/房寧(FangNing)
中国社会科学院政治学研究所所長、研究員、,長年にわたり、民主政治をめぐる封論と実践の研究に従事してきた。主な近著に『民主政治十論一中国特色社会1義民主理論与実践的若干重大問題』、『自由権威多元東亜政治発展研究報告』『中国的民主道路』などがある。
監 訳/佐々木智弘(ささきのりひろ)
1967年兵庫県生まれ。防衛大学校人文社会科学群国際関係学科准教授。1994〈1:慶鷹義塾大学大学院法学研究科前期博士課程修了。日本貿易振興機構アジア経済研究所を経て現職。編著に『現代中国の政治変容一構造的変化とアクターの多様化』(日本貿易振興機構アジア経済研究所、2005年)、共著に『20世紀中国政治史研究』(放送大学教育振興会、2011年)などがある。
翻 訳/岡本恵子(おかもとけいこ)
1974年大阪府生まれ。フリーランス翻訳者。主な訳書は、高尚全編『転換を模索する中国-改革こそが生きる残る道-』